2015年04月11日

【歌詞】トキノカナタ【VOCALOID実験曲】

トキノカナタ

作詞:hakaru
作曲:hakaru
編曲:hakaru




僕が目覚めて一年たったこの日に
君のいる街に訪れる
一年で指折りほどしか会えないのに
心持足取りが重たくて

僕を待っていた君の小さな両手に
少し不恰好の長すぎるマフラー
「君の好きな色で編んだんだ」
はにかむ笑顔が眩しくて

でも、ごめんね
僕はあの日から色が見えなくなってしまったんだ
「よくある症例、直ぐに治るさ」
そう言われて気づいたら歯車が増えてゆく

造りかえられた声だって
身体に埋められて螺子だって
生きているだけで十分なんだろ
このことを君が知ったなら
きっと悲しんでしまうだろな
少ない思い出を汚したくないから
僕はそっとこの真実に蓋をした

僕が目覚めて二年たったこの日に
許されたこのときに君に会う
「身体のほうはもう大丈夫」
僕は小さく浅く頷いた

記憶どおりに招かれた君の部屋で
少しいびつなチョコレートケーキ
「甘さは少し抑えて焼いたのよ」
切り分ける姿が切なくて

でも、ごめんね
僕はだんだんと味も分からなくなってしまったんだ
「これは特例、よく診せてごらん」
頭や身体中の管も増えてゆく

君の感じている世界を
君と分かち合っていけるような
そんな日が続いてほしいのに
ひとつずつ消えていく窓だって
君へと繋がる手段なのに
あの日の僕にはもう戻れない

いっそ目覚めないほうがよかったんだ
ぐちゃぐちゃに僕は弄くられてさ
でも君の存在が僕を生かしてくれた
ただ君だけを欲しがっていたんだ

三年目のこの日君は泣いていた
風の噂で全てを知ったらしい
俯かないでよ謝らないでよ
君を傷つけたのは紛れもなく
僕なのに

造りかえられた「ジブン」だって
失われ消えていく「ジブン」だって
何者かはもうわからないんだよ
浅はかに吐いた嘘たちは
君の気持ちを裏切ったのに
「大丈夫」ってそばにいてくれた君は

「色がわからなくなっても
 味がわからなくなっても
 君は君で他の誰でもないんだよ」
そういってくれる君ならば
信じることだってできるんだよ
季節が僕を錆付かせようとも
今感じるこの瞬間を抱きしめて
この空に還すよ
いつの日か


posted by hakaru at 23:04| Comment(0) | 歌詞 | 更新情報をチェックする
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